ALZUNI BLOG
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色は、雄弁な、沈黙。言葉を、超えて、自分を、語る、ということ。

私たちは、日々、無数の、色に、囲まれて、生きています。 その、一つ一つが、意識すると、しないとにかかわらず、私たちの、心に、静かに、語りかけ、感情を、揺さぶります。そして、自らが、身に、纏う、色は、言葉を、発するよりも、雄弁に、その人の、内面や、美意識を、物語る、ことがあります。

今回は、アルズニが、考える「色」という、表現方法について。単なる、色彩の、選択ではなく、革製品の、色選びを、通じて、自分だけの、物語を、紡いでいく、その、奥深い、世界の、お話をしていきます。

革が、色を、纏うまでの、長い、道のり

遥か、昔、革は、大地や、樹木から、得られる、自然の、色、そのものでした。鞣しの、過程で、染み込んだ、タンニンの、色合いが、そのまま、革の、色となり、人々は、その、素朴な、風合いを、愛してきました。やがて、人類は、植物や、鉱物から、染料を、抽出し、革を、染め上げる、技術を、発展させます。それは、単に、製品を、装飾するためだけでは、ありませんでした。色によって、階級を、示し、所属を、表し、あるいは、特別な、祈りや、願いを、込める。色は、文化や、社会と、深く、結びつきながら、その、表現の、幅を、広げてきたのです。

現代に、おいても、その、本質は、変わりません。どんな、色を、選ぶか、ということは、その人が、世界と、どう、関わりたいか、自分を、どう、表現したいか、という、意思の、表明に、他ならないのです。

生きている、色。死んでいる、色。

革の、色には、二種類、あります。表面を、顔料で、塗り固めただけの、均一で、変化しない「死んだ、色」。そして、革の、繊維の、奥深くまで、染料が、浸透し、その、素材の、表情と、一体となった「生きている、色」です。

「生きている、色」は、決して、均一では、ありません。革が、もともと、持っていた、血筋や、シワ、毛穴の、跡など、生命の、痕跡と、染料が、反応し合い、一つとして、同じもののない、豊かな、濃淡や、ムラを、生み出します。それは、まるで、和紙に、墨が、滲んでいくように、自然で、奥深い、表情を、見せてくれます。そして、その、色は、時間と、光、持ち主の、手の、油分などを、吸い込みながら、ゆっくりと、しかし、確実に、変化し、成長していくのです。

アルズニと「色」の向き合い方

なぜ、私たちは、色の「変化」を、愛するのか

アルズニが、主に使用する、タンニンなめしの、革は、この「生きている、色」の、魅力を、最も、深く、味わうことができる、素材です。私たちは、この、変化する、という、革の、性質を、欠点ではなく、最大の、魅力として、捉えています。

だからこそ、私たちの、色作りは、染め上げた、瞬間が、完成では、ありません。その、色が、数年後、数十年後に、どのような、美しい、表情に、育っていくか。その、未来の、姿を、見据えながら、染料の、配合や、染色方法を、決定します。鮮やかな、色は、やがて、落ち着いた、深みを、増し、淡い、色は、こっくりとした、飴色に、変わっていく。その、時間の、魔法を、最大限に、引き出すこと。それが、私たちの、色に対する、思想です。

完璧な、均一性を、求めない、という、哲学

革を、染める、際、私たちは、意図的に、わずかな「ムラ」を残すように、意識しています。それは、機械的に、色を、吹き付けるのではなく、職人が、一枚一枚、革の、状態を、見極めながら、手作業で、染めていくからこそ、生まれる、ものです。

この「ムラ」こそが、革が、もともと、持っていた、個性の、証であり、生命感の、源泉となります。完全に、均一な、工業製品には、ない、温かみと、奥行き。私たちは、その、不均一性の中にこそ、真の、美しさが、宿ると、信じています。それは、自然の、景色が、決して、左右対称では、ないのに、私たちを、魅了して、やまないのと、同じ、理由です。

あなたの、色が、完成する、最後の、一滴

私たちが、提供する、色は、あくまで、絵の具でしか、ありません。その、絵を、完成させるのは、持ち主である、あなた自身です。

あなたが、その、製品を、日々、どのように、使うか。どんな、場所に、置き、どんな、光に、当てるか。どんな、手で、触れるか。その、すべてが、最後の、一滴となり、革の、色に、影響を、与え、世界に、一つだけの、あなたの、色へと、完成させていきます。黒は、より、深く、艶やかな、漆黒へ。茶は、幾重にも、重なる、複雑な、陰影を、持つ、古木のような、茶へ。その、変化の、過程を、楽しむことこそ、革製品を、所有する、最大の、喜びなのです。

まとめ

色を、選ぶ、ということは、未来の、自分を、選ぶ、ということです。

その、色が、あなたの、人生に、寄り添い、共に、時を、重ねることで、どのような、物語を、語り始めるのか。それは、誰にも、予測できない、あなただけの、楽しみです。

アルズニは、これからも、色の、持つ、無限の、可能性を、追求し、あなたの、個性という、物語を、表現するための、最高の、舞台を、提供し続けていきます。言葉にならない、想いを、その、一色に、託して。

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